ソーシャルスタイルの理解で組織内の人間関係を改善する

私たちが仕事をする中で日々直面する問題の中には、社員とのコミュニケーションの取り方や、
組織内の意思決定プロセスの改善など、人間関係に関するものが多く含まれています。

組織の中で人間関係を良好に保ち、円滑なコミュニケーションを取ることは、経営者にとっても社員にとっても大切なことです。
しかし、人と人とのコミュニケーションは必ずしもスムーズにいくものではありません。
相手と自分との違いがあるため、意図せず誤解が生じたり、意見が対立したりすることがあります。

こうした問題を解決する一つのツールとして、ソーシャルスタイルという概念があります。

ソーシャルスタイルとは

ソーシャルスタイルとは、人間の行動パターンを4つのタイプに分類したものです。
4つのタイプとは、ライオン、キツネ、サル、ヒツジの4つです。
それぞれのタイプには、特徴的な行動パターンがあり、それぞれのタイプに合わせたコミュニケーションの取り方や
意思決定の進め方があるとされています。

それぞれのタイプによって、行動パターンや意思決定の進め方が異なるため、
自分自身と他人との違いを理解することで、より良好な人間関係を築くことができます。

他人を分類する前に

ぜひ周囲の方のことを思い出しながら読んでみてください。
なぜその人がそう思ったのか、どうしてそのようなコミュニケーション方法を取るのか、
なんでそんな言い方・考え方をするのかがわかるはずです。

相手のタイプを想像するのと同様に「自分はどのタイプなのか」も考えてみてください。
自分と同じタイプの人のことはよくわかりますし、違うタイプの人のことは理解しにくいです。
特にライオン×ヒツジ、キツネ×サル、は対角線に位置する正反対のソーシャルスタイルですのでぶつかることもよくあります。

それぞれのタイプの特徴

ライオンタイプ

ライオンタイプの人は、目的を持って行動し、スピーディーに結果を出すことが得意です。
自己主張が強く、情熱的な性格の持ち主です。リーダーシップがあり、目標を達成するためには手段を選ばないという強い意志を持っています。
課題解決能力に優れ、即断即決ができます。

しかし、相手の気持ちを考慮しないことがあるため、
人間関係がうまくいかなくなることもあります。
感情的な面が強く、他人に過剰なプレッシャーを与えることがあるため、チームワークを乱すことがあります。

キツネタイプ

キツネタイプの人は、論理的思考が得意で、詳細な情報を集めることが好きです。
分析力が高く、論理的な思考が得意です。
状況を客観的に見極め、リスクを把握したうえで判断することができます。

しかし、自分が納得するまで情報収集を続けるため、決定を下すまで時間がかかることがあります。
また、情緒的な面が薄く、他人の感情に配慮しないことがあるため、人間関係がうまくいかなくなることがあります。

サルタイプ

サルタイプの人は、積極的で社交的な性格の持ち主です。
行動力があり、アイデアを出すのが得意です。行動力があり、瞬発力に優れています。
自分の意見を主張することが得意で、自分の思い通りに物事を進めたいという気持ちが強いです。

一方で、自己中心的な傾向があるため、相手の気持ちを無視してしまうことがあります。
思い込みが激しく、他人の意見を聞かないことがあるため、周りからの信頼を失ってしまうことがあります。

ヒツジタイプ

ヒツジタイプの人は、穏やかで優しい性格の持ち主です。人を思いやることが得意で、相手に合わせて行動することができます。
協調性があり、他人に合わせることが得意です。コミュニケーション能力が高く、周りからの信頼も厚い傾向にあります。

しかし、自分の意見を主張することが苦手なため、他人に流されてしまうことがあります。
自己主張が弱く、自分の意見を言い出すことが苦手なため、目標を達成するために必要なリーダーシップを発揮できないことがあります。

各タイプのコミュニケーションの特徴と意思決定の進め方について理解する

仕事上の人間関係での問題は、コミュニケーションの取り方と意思決定の進め方に対する意見対立が原因となることが多いです。
各ソーシャルスタイルを持つ社員の方々は以下のような傾向にありませんか?

【ライオン型】
ライオン型は、自己主張が強く、自分の意見をはっきりと言い表します。
コミュニケーションにおいては、相手に明確な指示を出すことが得意で、目的に向かって効率的に進めることができます。
しかし、自己主張が強すぎるため、相手に圧力をかけたり、感情的になってしまうことがある点に注意が必要です。
意思決定の進め方としては、即断即決を好む傾向があり、リスクを取ることも厭いません。

【キツネ型】
キツネ型は、洞察力が高く、状況を冷静に分析することが得意です。知的好奇心が旺盛なため、質問を積極的に行います。
論理的な思考力があるため、自分の意見には自信があります。
そのため、自分の意見を尊重してもらえると嬉しいと感じる傾向があります。
しかし、理由に納得がいかないとき、論理的な説明や明確な指示がないと動いてくれません。
意思決定の進め方としては、情報収集を重視し、データや事実を踏まえて慎重に判断することが特徴です。

【ヒツジ型】
ヒツジ型は、周りと調和を保つことを重視し、他人に合わせることが得意です。
コミュニケーションにおいては、相手の意見に耳を傾け、協調性を持って接することができます。
しかし、自己主張が弱く、自分の意見を主張することが苦手なため、相手に流されてしまうことがある点に注意が必要です。
意思決定の進め方としては、グループの意見を尊重し、決めるべきことについては、多数決などの民主的な方法を好む傾向があります。

【サル型】
サル型は、社交的で、コミュニケーション能力が高いことが特徴です。
相手との距離感を大切にし、リラックスした雰囲気を作ることが得意です。
しかし、環境に適応することが得意なため、意見をまとめることや決断することが苦手な傾向があります。
意思決定の進め方としては、チーム全体で意見を出し合い、雰囲気を軽く保ちながら、時間をかけて決めることが特徴です。

組織内でのソーシャルスタイルの活用方法

組織内でのソーシャルスタイルの活用は、個々のメンバーの特徴を最大限に活かし、
組織全体のパフォーマンスを向上させることにつながります。
また、各タイプのメンバーがお互いを理解することで、
組織内のコミュニケーションや意思決定が円滑に進むことも期待できます。
組織のリーダーは、ソーシャルスタイルの理解と活用を促進することで、
組織の生産性や効率性を高めることができます。

  1. チーム構成のバランスを考える
    組織内のチーム構成において、ライオン型やキツネ型のメンバーが多くなってしまうと、
    サル型やヒツジ型のメンバーがうまく発言できず、チームのバランスが崩れることがあります。
    そのため、各タイプのメンバーがバランスよく配分されたチーム構成を心がけることが大切です。
  2. コミュニケーションのスタイルを理解する
    各タイプのメンバーが持つコミュニケーションのスタイルを理解し、
    それぞれに合ったコミュニケーションの方法を取ることが重要です。
    ライオン型やキツネ型のメンバーには、明確な目標設定やプロジェクトの進捗状況の報告など、
    具体的な情報を提供することが有効です。
    一方、サル型やヒツジ型のメンバーには、気軽な雑談や人間関係の構築を大切にすることが必要です。
  3. 意思決定の進め方を工夫する
    各タイプのメンバーが持つ意思決定の進め方を理解し、
    それぞれに合った進め方を工夫することも大切です。
    ライオン型やキツネ型のメンバーには、
    意見をまとめることや決断することを促すため、
    時間を制限したミーティングや議論をすることが有効です。
    一方、サル型やヒツジ型のメンバーには、
    ゆっくりと時間をかけて意見を出し合い、共感を得ながら意思決定を進めることが必要です。
  4. ソーシャルスタイルの多様性を認める
    最後に、組織内でのソーシャルスタイルの多様性を認めることが大切です。
    あるメンバーが自分とは違うソーシャルスタイルを持っていたとしても、
    その多様性を受け入れ、そのメンバーの能力を最大限に活かすことが必要です。
    また、各タイプのメンバーがお互いを理解することで、コミュニケーションや意思決定がスムーズに進むことも期待できます。

ソーシャルスタイルを知ることで得られるメリット

  1. コミュニケーションの質が向上する
    ソーシャルスタイルを理解することで、
    相手のコミュニケーションスタイルを把握しやすくなります。
    そのため、相手に合わせたコミュニケーションを行うことができ、コミュニケーションの質が向上します。
  2. 意思決定の速度が上がる
    組織内での意思決定において、各タイプのメンバーが持つ強みを生かし、
    適切な役割分担を行うことで、意思決定のスピードが上がります。
  3. チームワークが向上する
    各タイプのメンバーがお互いを理解し、お互いの強みを活かし合うことで、
    チームワークが向上します。
    特に、ライオン型やキツネ型がリーダーとしての役割を果たすことで、チーム全体をまとめることができます。
  4. パフォーマンスが向上する
    組織内で、各タイプのメンバーが自分らしい活躍ができ、
    お互いの理解が深まることで、
    個々のパフォーマンスが向上することが期待できます。

ソーシャルスタイルの異なる人たちが協働する方法

異なるソーシャルスタイルの人たちが協働する場合は、お互いの特徴を把握し、
相手に合わせたコミュニケーションを行うことが重要です。
例えば、ライオン型とヒツジ型が協働する場合は、
ライオン型が直接的な意見を述べる中で、ヒツジ型がその場の雰囲気を和らげることで、
協力的な雰囲気を作り出すことができます。
また、キツネ型とサル型が協働する場合は、キツネ型が分析的な意見を述べ、
サル型がそれに対してアイデアを出すことで、新たなアプローチを生み出すことができます。

まずは相手のソーシャルスタイルを理解することが大切です。
相手がライオン型、キツネ型、ヒツジ型、サル型のどのタイプであるかを知り、
その人が持つ特性やコミュニケーションのスタイルを理解することで、
相手に適したコミュニケーションを取ることができます。

注意すべきは、自分はどのタイプなのかを意識することです。
ライオンタイプのあなたがヒツジタイプに注意するような場合、
ヒツジタイプはライオンのあなたに怯えています。
自分は自分のタイプの言い方をしてしまうのだという理解も必要です。
自分自身のソーシャルスタイルを、相手のソーシャルスタイルに寄せていくことが秘訣なのです。

異なるソーシャルスタイルを持つ人たちが協働するためには、
目標や目的意識を共有することも非常に重要です。
それぞれが異なる方向性を持つ場合、目的が曖昧であったり、
相手の思考プロセスがわからないと、
コミュニケーションがうまくいかないことがあります。
目標や目的意識を共有することで、それぞれが何を目指しているのか、
何が大切なのかを明確にすることができます。
その上で、各自がどのような行動をすれば、目的に向かって進むことができるのか、
具体的なアクションプランを共有することが大切です。

まとめ

ソーシャルスタイルの概念や、それぞれのタイプに合わせた
コミュニケーションの取り方や意思決定の進め方について詳しく解説しました。

組織の中で人間関係を良好に保つためには、自分自身と他人との違いを理解し、
適切なコミュニケーションを取ることが重要です。

より良好な人間関係を築くためには、自分自身の性格を理解して、
自分の強みや弱みを把握し、他人との違いを認めることが大切です。

また、相手のソーシャルスタイルを把握し、
適切なコミュニケーションを取ることで、円滑な人間関係を築くことができます。

中小企業の経営者・管理職として、自社の社員や自分の部下のソーシャルスタイルを把握することは、
チームビルディングや意思決定の効率化につながる重要な手段の一つと言えます。

ぜひ今回の解説を参考に、自社の社員のソーシャルスタイルを理解し、
より良い組織作りに取り組んでみてください。

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