中小企業の組織作りの実態(1)

何人から組織作りが必要なのか

社員数が15人から20人を超えたあたりから組織作りが必要となってきます。
上限は経験から1000人くらいまででしょうか。
1000人以上になると一つの会社というより、
事業部単位での組織作りを考えた方がうまくいくケースが多いです。

逆に15人以下の場合は、社長を中心とした会社となりますので、
企業組織という概念は基本的に必要なく、
社長のリーダーシップで引っ張っていく小さなチームとなります。
この規模を越えられない場合は、社長は自らリーダーシップを勉強し、
磨いた方がいいでしょう。

会社が成長し、社員数が15人~20人を超え始めた時から、
よくある組織問題が現れるようになります。
「利益は出ているのに、組織に問題がある」
これは、とても多くの企業様から聞かれる言葉です。

確かに高い利益を生み出す仕組みがあれば会社は堅調に大きくなっていきますが、
組織問題を抱えたままの拡大となりますので、
いずれどこかのタイミングで破綻を来たすことになります。

よくある組織問題

 ・社内に広がる漠然とした不安と不信
 ・報酬や仕事に対する不平等感
 ・やらされ感があり、全く活性力のない職場
 ・色々な仕事観を持つ社員が登場し、皆バラバラで組織として一体感がない
 ・ルールを定めると、言われたことしかしないアルバイト的な社員が登場
 ・報酬制度を整備したが、社員の納得感は全く得られていない
 ・社長の方針やビジョンが現場に正しく届かない
 ・現場の状況を社長が正確に把握できない
 ・社長は本気で働かない社員に対して不満と不信が増大
 ・社員も現場の気持ちを理解してくれない会社と社長に不満と不信が増大
 ・結局、会社はバラバラで個人任せ、個人頼みの事業となっている
 ・マネジメント機能もなく、最悪の場合、現場はモラルダウン
 ・組織が問題で退職者が増加
 ・採用ばかりにお金がかかり、利益を圧迫

皆さんの会社はいかがでしょう?当てはまる状況はありましたか?

人が増えちゃったリスク

これら“よくある組織問題”は、社員数が20人を超えて、
利益が出ている会社であれば、概ね起こる自然現象と言えます。
もし組織作りに関する施策を何も行わなければ、自然と起こるのです。

会社は、商売さえ順調にうまくいっていれば自然と社員数が増えていきます。
増えていきますが、商売しか目に入っていないと組織はいずれ崩壊して行くのです。

一番の理由は、社長一人では会社全体・全社員を見られなくなるからでしょう。
「会社が小さな頃は活気があって、皆で協力し、将来の夢を語りながら、頑張っていたんです」
と言う会社ほど、組織が大きくなると、上記のような会社になってしまうのです。

「会社は社員数が増えるだけで組織がダメになっていく」
そんなリスクを抱えていると認識してください。

儲かっちゃったリスク

もうひとつあるリスクは、
「組織は儲かるだけで駄目になる」です。
私たちの顧問先の8割が、最初にご相談を受けた時には
この状況に陥っていました。

私たちは会社経営の中で当然、
儲けることをひとつの目的に事業を営んでいます。
そして強い商売の仕組みや強い商品・ブランドを作ろうとしますが、
実際にそれが実現してしまうと組織に問題が生じるのです。

理由は明確で、効率的に利益が上がる仕組みができあがると、
社員が頑張らなくても儲かってしまうからです。
社員は実によく会社を見ていて、会社が儲かり出すと、
本気で頑張らなくなるのです。

「管理職が機能しなくても儲かる」
「社員がばらばらでも儲かる」
「変化する気のない社員でも儲かる」
「問題意識のない社員でも儲かる」
「頭を使わない社員でも儲かる」


そんな怖い状況に普通になるのです。

今、列挙した言葉を聞いていただければ、
その組織がいかにダメなのか皆さんにはお分かりいただけると思います。
「いま儲かっているからこの会社は大丈夫だろう。自分一人が手を抜いても何も変化はない。」
多くの社員は普通に(安易に)そう考えますし、
その驕りと勘違いが組織を駄目にしていくのです。

儲かっていない会社の組織作り

儲かっていない会社の最大の経営テーマは、営業とマーケティングです。
儲かっていない会社は組織作りの対象にはなりません。

まずは利益を生み出す商売を作り出さなくてはなりません。
組織作りとはその商売を実行する為の部隊作りなのです 。

組織作りは、コストがかかる施策です。

営業のエースにマネジメントをさせたり、
会議に時間をかけたり、研修に時間を割いたり。
そうした組織作りに関する稼働はすべてコストとなります。
利益を上げられてない会社にとって、
組織作りに時間と費用を投資することは、
むしろ利益を圧迫するマイナスの行為になります。

もちろん組織がしっかり機能するようになれば、
より効率的に商売を行うことができますし、
会社の永続性も担保されます。
しかし、それが収益として効果を生むのは、少し先の話なのです。

儲け続けるための組織作り

本来会社は、永続性を求めて事業を遂行していかなければなりません。
一時的な利益がでていたとしても、
それを無邪気に手放しでは喜べないのです。

むしろ事業がうまくいって、利益が出ている時こそ、
経営者と管理職はこうした緩みに対して危機感を感じ、
資金がある時だからこそ、
組織と人材と仕組み作りを強化しなければいけないのです。

組織は社員数が増えるだけで駄目になるし、
儲かるだけで組織は駄目になるのです。

では、この自然現象を乗り越えるために私達は何をすれば良いのでしょうか?
どのような手順で組織作りをしていけばいいのでしょうか?

「組織づくりの考え方」は次回のコラムでお伝えしていきます。

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