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中小企業の組織作りの実態(3)
組織作りに必要な具体的な施策群
組織づくり・組織改革には、魔法の杖のような唯一の万能な施策はありません。
モチベーションアップのための研修やチームビルディング、
報酬制度・目標管理制度の導入など、
単体の施策だけでは複雑に絡み合った組織課題は解決できないのです。
- 戦略上のポイント、戦略ストーリーの定義
- 戦略実現の為に社員に求める人間像(考え方、性格、精神年齢)
- 戦略実現の為に管理職に求める人間像、役割
- 各担当、各管理職の役割分担、組織図、管理体制の定義
- 社員を動かす為に必要な報酬制度、評価制度
- 求める社員像を前提とした採用の考え方、教育の仕組み
- 戦略実現の為に必要な社内文化の定義
- 理想の組織像に基づいた業務のルール、報告の仕方
- 理想の組織像に基づいた情報共有のためのルール
- 理想の組織像に基づいた会議の運営方法、各会議の意味合い
会社の永続性を高める仕組み
「組織は、事業戦略を実行するための部隊。」
「組織づくりは、社員が自然と動く仕組みづくり。」
これ以外にもう一つ、私たち組織コンサルの組織づくりには特徴があります。
それは、「組織は、会社の永続性を高めるための仕組み。」ということです。
企業経営の本質は、
「目標達成と組織維持の同時ダブル達成」
だと私たちは考えています。
短期~中期的な目標達成のために、作戦を考え、商品を作り、
事業活動を行いますが、長期的に会社が生き残り、勝ち続けていくためには、
次世代を育て、人も組織も成長していく必要があります。
先輩が後輩を育て、仕事を通じて人としても成長する環境を作り、
常に組織の新陳代謝が行われる。
会社の永続性を高めるには、健全で教育的な組織作りを行う必要があります。
私たちは、コンサルタントとしての目標を、短期的な会社の利益向上、
黒字化においていません。
長期的に生き残る強さを獲得できるかどうか、
永続的に勝ち続ける組織づくりを常に意識しています。
1.組織は、事業戦略を実現する部隊
2.組織は、社員が自然と動く仕組み
3.組織は、会社の永続性を高める仕組み
組織作りの手順 ~5つのステップ~
多くの場合、中小企業の組織作りは、
以下の5つのステップで進めていくことができます。
step1:事業戦略の確定
大抵の場合、社長は「何をすればお客様が買ってくれるのか」「何をすれば儲かるのか」の理屈やこの商売のミソは何かを理解されています。そこを言葉にして明確にしていきます。また将来、どう事業展開していくのか、それも確認します。
step2:組織戦略の立案
事業戦略が決まれば、それを実行する為には、どんな人材が必要なのか、どんな組織であればいいのか。理想の組織像をイメージし、現状のギャップを埋めていく施策が組織戦略となります。現実的に2~3年をかけ、組織を変革する計画を立てます。
step3:管理職研修
組織作りの一番の要は管理職の育成です。前述した「よくある組織問題」のほとんどが、管理職が機能していない為、生じるのです。中小企業の場合、実は体系的な管理職教育をほとんど行っていません。我々は少なくとも16時間分の管理職研修を行いますが、管理職を務めるにはそれだけの基礎知識が必要なのです。
step4:一般社員研修
管理職の育成と同時に、一般社員の研修も重要。最大のポイントは社員の「幼児性」を改善することにあります。組織問題の多くの原因が「社員の幼児性」から来ています。幼児性とは自己中心的で他人の気持ちに関心がなく、将来のことも深く考えていない状況を指します。幼児性を持ったままだと、チームプレーが必要な組織では働けないのです。幼児性は教育で改善することができます。
step5:報酬制度の導入
組織作りの最後の締めとして報酬制度の導入(改定)を行います。実際には「管理職研修」と幼児性改善の社員研修を行ってから1 〜2 年後に報酬制度を改定します。上司と部下の関係が改善され、皆がある程度、前向きに頑張る体制が
できてからでないと報酬制度は機能しないからです。報酬制度は会社の目標達
成と組織維持を実現するための最高のツールです。
多くの中小企業が、組織設計をせずに報酬制度だけを変えてみたり、
管理職研修だけをやってみたりしますが、残念ながら効果は出ません。
本来、研修を通して行うべきは、幼児性を改善し、
この会社が儲かる仕組みを伝え、何をすれば成果が出て、
何をすればあなたは出世(昇給)するのか、その回答を社員に示すことです。
会社の成長と個人の豊かな生活・人生を、一貫性を持って、つないでいくことが研修の目的となります。
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